肛門科で痔核の手術を受けます。希望する方法で手術してもらえるの?
痔核の術式には、根治手術(けっさつ切除術)と硬化療法(ジオン)があり、それぞれに長所と短所があります。
根治手術はどんなタイプの痔核にも対応可能ですが、硬化療法は「向くタイプの痔」と「向かないタイプの痔」があります。
ですから、必ずしも患者さんが希望する術式で治療できるわけではありません。
医師の診察を受けた上で、治療方針を相談する必要があります。
この中で長い実績があり、どのようなタイプの痔核にも対応できるのは根治手術です。
ただし根治手術は医師の技量差が出やすく、出血や痛みなどの問題もあるため、最近では硬化療法という新しい治療法が普及しつつあります。
硬化療法は、うまく使うと痛みも軽くて非常にいい方法だと思います。
ただし硬化療法には、「向くタイプの痔」と「向かないタイプの痔」があります。
向かないタイプの痔核に無理やり硬化療法をしてしまうと、再発したり、よけいにひどく腫れたりして失敗します。
肛門科の修練を積んだ医師であれば、痔核のタイプに応じた最善の治療法を判断し、患者さんにそれを提案してくれると思います。
どの治療法でもうまくいきそうなタイプの痔あれば、治療法の選択は患者さんの希望を優先してもかまわないと思います。
でも「硬化療法が向かないタイプの痔で、根治手術でなければ治せない」と医師が判断したのであれば、根治手術で治療する方が良い成績が得られます。