慢性裂肛を放置していると痔瘻になることがある。これを「裂肛痔瘻」という。

裂肛痔瘻は手術しないと治らない。

 

裂肛を長年放置していると・・・

 

裂肛からトンネルが形成され、痔瘻になることがある。

これを「裂肛痔瘻」という。

裂肛痔瘻のほとんどは浅いものであり、痔瘻分類の「I型」に相当する。

裂肛痔瘻は薬では治らない。通常の痔瘻と同様、手術が必要となる。

 

切開開放術を行って治療する。

痔瘻のトンネルは括約筋より浅い位置にあるので、変形のリスクは無い。

 

解説

慢性裂肛を長年放置しておくと、そこから細菌が侵入してトンネルを作ることがあります。

これを裂肛痔瘻といいます。

「裂肛のためずっと排便時に痛かったが、最近膿がでるようになった」と言って肛門科を受診された場合、この病気の可能性が高いです。

裂肛の手術を行うときに、いざ麻酔をかけてくわしく診察してみると、この裂肛痔瘻が隠れていたということも時にあります(裂肛の方は診察時に痛がることが多いので、術前に念入りな診察を行うのが難しいのです)

裂肛痔瘻は浅いものが多く、痔瘻分類の「I型」に属するタイプが大半です。

治療は、浅い単純痔瘻の手術と同様に、切開開放術で行われます。

このタイプの痔瘻は筋肉にかかってないので、変形のリスク無しで治せます。